犬の病気
犬の病気を管理人がレポートにまとめてました。
ただし、獣医師ではありませんので、あくまでも参考程度にして下さい。
水頭症
脳脊髄液がたまりすぎて脳を圧迫すると起こる。頭を頻繁に壁に押しつけ、フラフラな歩き方をする。目が見えなくなる事もある。治療法として、レントゲンやCTスキャンによる検査をし、投薬で液を減らす、又は手術を執行する。
湿 疹
急性
暑い季節に突発的に背中や耳の後ろ、首、尾、大腿部などに脱毛が起こり、皮膚が赤くなって膿を持った湿疹ができる。
原因は被毛や皮膚の手入れ不足やノミの寄生、胃腸障害など。
慢性
主にフケが完治しないで湿疹になるケースが多い。
ケンネルコフ
犬パラインフルエンザを中心とした数種のウイルスが混合して気管に感染し、さらに細菌が二次的に合併感染して起こる。
継続した咳をし、ひどくなると発熱・食欲不振・嘔吐を伴う。合併症を引き起こすと体力のない仔犬などは死亡することもある。感染力が強いため、発症した場合は、隔離しなければならない。
治療法として、鎮静剤の投与・薬剤吸入。抗生物質の服用。
予防として、犬の居場所や周辺を常に清潔に保つ。
肛門嚢炎
肛門の内側に左右一対ある小さな袋を肛門嚢という。そこに臭い分泌物がたまりすぎて、細菌感染を起こし、分泌物が膿に変わり、放って
おくと肛門嚢が破れて血膿がでてきます。
治療法として、肛門嚢を絞り、抗生物質を投与。肛門嚢を切除することもあります。
予防として、シャンプーの際、定期的に肛門嚢を絞ること。
眼瞼内反症
まぶたが先天的に内側にめくれ込み、まつげが眼球を刺激し、結膜炎を引き起こす。それが角膜におよんで角膜炎となることもある。後天的にもまぶたのけいれんや外傷の傷跡のひきつれなどでも起こる。
治療法として、先天的で軽症であれば、成長と共に治ることもある。重症の場合は外科的療法が必要。
膝蓋骨内方脱臼【パテラ】
パテラになりやすい犬種:チワワ、トイプードルなど、超小型犬に多い。
症状:後ろ脚の「膝関節にあるお皿(膝蓋骨)が先天的に皿を支える腱膜がゆるい、また、頸骨の溝が浅い場合におこる。
状態:グレード1のかるいものから、グレード4の重いものがある。
グレード1,2は、手術は必要でなく、脚の曲げ伸ばしのリハビリを行い、経過観察をする。
グレード3は外れていることが多いが、戻ることもある。状態によっては手術を要す。
グレード4は常に外れている状態で戻ることは無い。歩行時、足を引きずり、成長するに従い、後ろ足の頸骨が内側に変形してしまう。そのため、早急な手術が必要になる。
手術費用:約15万円〜(検査代などは含まれない)
見極め方法:動物病院で診て頂くのが一番ですが、グレード1で軽い症状ですと、経験の浅い獣医師によっては、解らない場合もあります。出来れば、2人以上の獣医師に診て頂くのが良いでしょう。
小さい子犬ですと特に難しく、歩き始めるようになってくると、著名に現れてきます。
この頃に歩き方が、カクッカクッとなるようでしたら、グレード3又は4です。
素人ですと、見極める事はとても難しいですが、参考に一つ、子犬を仰向け(鼻を天井に向ける)にして、背中をしっかり支えて下さい。後ろ脚がクロスした場合は疑わしいです。
パテラは手術をすれば治りますが、長距離や、アスファルトを歩行させる、階段を下りる体重の過大な増加など、膝に負担をかけないように気をつけましょう。
手術をしたワンちゃんを抱き上げるときは、膝を持たずに、お尻を支える様にして下さい。(ダックスを抱っこする感じです)
コクシジウム
寄生虫。チワワに限らず、全犬種が対象。
症状:腸管の粘膜に寄生し、下痢や粘液便・血便を引き起こす。仔犬が感染すると、脱水状態に陥り死に至る事もある。便の匂いがツンとする感じであれば、疑わしい。感染後、約1週間で検出される。
治療:検便(顕微鏡などでの検査)を行い、サルファ剤を投与する。
完全完治まで約1ヶ月を要す(費用は小型犬で1万円程度)。
予防:犬の居場所や周辺を常に清潔に保つ。感染した犬が見つかった場合は、完全に駆虫できるまで、隔離して飼養する。
排便ごとにケージなどを消毒しなければならない。
多頭飼いであれば、他の犬にも高い確率で感染するので、注意が必要。
経路は、ネズミなどが徘徊しネズミの便に混じって排出され、犬の足の裏などに付着し、知らずに舐めてしまい経口感染する。また、感染した母犬の身辺を清潔に保っていられない所では、仔犬にも容易に感染し、母子共に100%の確率で感染する。
ジアルジア
ジラジウム。寄生虫
コクシジウムより更に小さい寄生虫で、同じような症状である。
但し、コクシジウムとジアルジアが同時に感染している場合は、単体で感染している場合よりも早急に発見して対応しなくてはならない。
治療:サルファ剤を投薬。完全完治まで1ヶ月半ほど要する。費用は小型犬で1万5千円程度
予防・経路はコクシジウム参照
漏斗胸(ロート胸,ロウト胸)
骨の形成不全。鳩胸の逆の状態です。
全種類に見かけるが、短鼻種などに比較的多い。犬に比べて、猫は特に多い。
所見:胸椎(胸の中心になっている骨)が、通常よりも内蔵側に落ち込み、外見ではロート状態になっている。軽い状態であれば、成長とともに目立たなくなる。内蔵などの欠陥は見られない。
しかし、重い状態に近いと、落ち込んだ胸骨で心臓の位置が左に寄り、肺を圧迫してしまうので酸素を取り込む量が少なく、十分な酸素を供給するため、呼吸が速く呼吸音が大きくなる。呼吸困難に陥りやすく、レントゲンでの所見で、左肺と心臓が重なって、肺炎に間違えられ易くなる。
外見:手足が長く、ひょろひょろとした感じ。特に胸が薄い。新生児の場合は、判断しにくい。
新生児時期の判断では、鳴かない仔で、息が苦しそうな感じであれば疑わしい。
症状:軽い症状であれば通常の生活ができる。また、成長と共に症状が改善されることが多い。
重度の場合、幼い仔は十分注意しないと呼吸困難に陥りやすく、感染に弱い。苦しそうな呼吸をする。酸素吸入などの処置も行う事もある。場合によっては手術を執行する。成長と共に改善される事が多いが、呼吸が続かないため、長時間の運動は出来ない。
手術:犬では、固い胸当て(以下プロテクター)を作成し、プロテクターの両端に穴を空けその穴と肋骨をワイヤーで結び、少しずつ肋骨を引き上げていく。
術中・術後のケアとして、ワイヤーを通しているので、菌に感染しやすい。排泄物はすぐに処分し、除菌された室内(ケージ)でなくてはならない。散歩なども出来ない。完治するまでの時間がかかる。
(手術):犬ではないが、人間では、落ち込んだ胸骨と肋骨の一部を切り取り、凸部を外側に向ける手術がある。3歳頃に手術を行うと一番良い。小型犬で人間の3歳頃とは、生後3~4か月頃である。
手術費用:病院へ問い合わせてください。